北京駅

北京駅正面 1986年10月

北京駅は中国の首都北京の玄関口として非常に重要視されていてます。現在の駅舎は当時の北京十大建築の一つとして1959年に建てられました。

北京駅の構造
私が居た頃だと正面に検札所があって、切符を持っていない人は中に入る事が出来ませんでした。切符の販売窓口は外にあって一般の人はそこで切符を買ってから中に入って列車の出発を待つ仕組みでした。ただ、天津などの近距離の場合は一番右端の改札から入って、待合室を通らずにホームに直接行けるようになっていました。

駅には人がいっぱい
私が留学していた時はここから全国各地に列車が発着したため、一日中人が出入りしていました。そのため駅前広場には到着して一休みする人、これから出発する人、切符を買うために並ぶ人、それらの人を目当てに商売する人と、多くの人でごった返していました。私は初めてこの広場に来た時、その人の多さですごくてびっくりしました。
当時、切符は3日前から発売されましたが数が限られているので、買えるように朝早くから駅前広場に並んでいました。ただ割り込みも多々見られて、時々怒鳴り声が聞こえてくるときもありました。

北京駅ホーム 1980年

駅舎に入ってから
乗客はまず駅舎に入ると待合室に行きます。待合室は行き先によって分かれていて、時間が来ると改札が開くことになります。ホームには列車出発20分ぐらい前にならなければ上がれません。日本だと指定席の場合はのんびりと行けますが、中国では指定席でも自由席でも先を争ってホームに行きます。皆荷物を多く持っていますので、その荷物の置き場所をとるためなのか出発するまで大混雑することが多かったです。

北京駅 1980年

初めての北京駅
私が初めて北京駅に行ったのは1986年8月31日でした。この日は次の日に天津へ行くための切符を買いに行きました。当時、外国人は普通の窓口では買えなくて、外国人専用の窓口に行かなければ買えませんでした。それは駅の中にあるのです。しかし、そのためには検札所を通らなければなりませんがどうやって入れば良いかわかりませんでした。しばらくウロウロした後、パスポートを出して「日本人(リーベンレン)」と言ったら通してくれました。

切符を買おう
やっと窓口にたどり着いてなんとか次の日の切符を買うことができると、そこにいた日本人旅行者から買うのを手伝ってほしいと言われました。たどたどしい中国語で二日後の上海行きの切符を買おうとしましたが、窓口の駅員は「没有、有一号」(無い、一号は有る)と言いました。まだ中国語を習って半年にも満たなかった私は「一号」の意味がわかりませんでした。1号車の席があるのかと思ったのですが、話が通じません。

勉強不足
おかしいなぁと思っていると、駅員さんが「九月一号」と書いてきました。そうだ!月日は「○月○日」ではなく「○月○号」と表現するんだと思い出しました。九月二日の席は無いけど九月一日だったら有るという意味だったのです。やっと切符が買えて皆でホッとしました。
これからの留学生活がどれくらい困難な事か思い知らされました。

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